一般の皆さまへ
結核は治るの?
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6~9ヵ月間毎日きちんと薬を飲むことが重要です。
昔は治りにくい病気の代表だった結核もいまでは医療技術の発展により、しっかりと薬を飲めばほとんどの結核が治療できるようになりました。人に結核をうつしてしまう可能性がある場合は入院での治療が必要です。
日本における結核の治療成功率は、60歳未満の日本出生の結核患者においては80%以上です(図1)。しかし、60歳以上の日本出生の結核患者における治療成功率は60%以下で、死亡率は30%を超えています。日本においては結核患者に占める高齢者の割合が高く、高齢者を中心に毎年1,700人近くの方が結核で亡くなっています。
結核の感染経路は空気感染です。結核の発病状態によっては家族や友人など、他の人に結核をうつしてしまう可能性があり、入院での治療が必要です。 

図1.結核の治療成績- 厚生労働省:2023年 結核登録者情報調査年報集計結果より作成
結核の治療はどうやるの?
- 結核の治療は3~4剤の薬を標準療法に従って6~9ヵ月間服用します。核酸増幅検査や培養検査の結果から適切な治療薬が選択されます。先生から説明されたとおりしっかりと服薬をすることが重要です。途中で治療をやめてしまうと治らないだけではなく、菌が薬に対して抵抗力(耐性)を持って治療がより困難になる場合があります。耐性菌をつくらないためにもしっかりと治療を完了する必要があり、これを法律によって主治医や保健所が見届けることになっています(「直接服薬確認療法-DOTS(ドッツ)と呼ばれます」)

