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トレポネーマ抗体キット FTA - ABS テスト-SG - KIT(KW)

製品概要

製品名 FTA-ABSテスト-SG-KIT (関連製品)
抗ヒトIgM・FITC標識抗体
(関連製品)
PBS末
包装単位 50回 1 mL 4.78 g×50
JANコード 4987501233105 4987501233600 4987501244101
承認番号 20800AMZ00104000
希望納入価格(税別) 25,000円 6,200円 3,500円
貯蔵方法 2~10℃に保存
有効期間 1年間
  1. 形状・構造等(キットの構成)

  2. 使用目的

    血清中の梅毒 TP(トレポネーマ・パリーダム)抗体の検出
    (梅毒トレポネーマ・パリーダム感染の診断の補助)
  3. 測定原理

    間接蛍光抗体法
  4. 操作上の注意

    測定試料(検体)の性質、採取法
    1. 検体は血清を用いてください。
    2. 被検血清は新鮮なものを使用します。
    3. 被検血清は赤血球やその他の有形成分を含まないものを用います。有形成分の存在は反応を乱す原因となりますので、もし有形成分が認められるときは、必ず遠沈除去をします。
    4. 被検血清は不活性化する必要はありません。
  5. 用法・用量(操作方法)

    1. 試薬の調製方法

      1. PBS 末は、1 包当り 500 mL の精製水で溶解し、PBS とします。
      2. 参考強陽性血清、並びに参考弱陽性血清は、0.5 mL の溶解液で溶解します。
      3. ラベル抗体は、使用時に原液 1 に対して PBS を 9 の割合に加えて使用濃度(10 倍)とします。
    2. 必要な器具・器材

      1. 蛍光顕微鏡
      2. 37℃フラン器
      3. 三角フラスコ(500 mL)
      4. シリンダー(500 mL)
      5. マイクロピペット(50μL)
      6. ピペット(1 mL)
      7. 洗浄瓶
      8. 湿箱
      9. 染色バット
      10. ろ紙
      11. ドライヤー
      12. マッペ
    3. 操作法

      1. ニコルス抗原スライドの準備
        2 ~ 10℃に保存しておいたニコルス抗原スライド(以下、スライド)は、常温に戻してから開封し、乾燥剤とともに取り出します。このとき塗抹面に触れないように注意します。
      2. 被検血清の希釈
        被検血清を吸収液で次のように希釈します。
      3. 被検血清の滴下
        スライドを湿箱内に並べ、希釈した血清を 20 倍、5 倍希釈の順で スライドウェル内に約 20μL 滴下します。また、参考強陽性血清、 参考弱陽性血清は希釈せずにそのまま滴下します。
      4. 一次反応
        湿箱を 37℃フラン器に置き、45 ~ 60 分間反応させます。
      5. 洗浄
        1. PBS を満たした染色バットを用意します。
        2. 湿箱からスライドを 1 枚ずつ取り出し、洗浄瓶を用いて PBS を塗抹面に直接かけないように、周辺から静かに素早く血清を洗い流します。
        3. スライドを染色バットに移し、3 分間、5 分間、7 分間と PBS を交換し、合計 15 分間洗浄します。
          最後に精製水で軽くゆすぎます。
        4. スライドを染色バットから取り出し、十分に乾燥します。
      6. ラベル抗体の滴下
        1. 乾燥したスライドを湿箱に並べます。
        2. PBS で 10 倍に希釈したラベル抗体を各々のウェル内に約 20μL ずつ滴下します。
      7. 二次反応
        再び湿箱を、37℃フラン器に置き、45 ~ 60 分間反応します。
      8. 洗浄
        (5)と同様に行います。
      9. 洗浄
        1. 封入液をカバーグラスに適当量つけ、その面をスライドに重ねます。
        2. 蛍光顕微鏡(400 倍)で BV 励起方式、あるいは UV 励起方式で観察します。
    4. 成績の読みと判定

      1. 蛍光の強さと読み
      2. 参考強陽性血清、参考弱陽性血清の蛍光輝度
        本キットに添付されている参考血清の蛍光輝度は、次のとおり設定しています。
  6. 測定結果の判定法

    各検体の成績は、得られた蛍光輝度により次表にしたがって判定します。読みと判定との関係を、BV 励起方式とUV 励起方式とで比較しますと、表のとおり UV は BV より一段低いところで一致します。

    「判定上の注意」
    1. 判定が(±)の場合には再検査を行ってください。再検査でも判定が(±)の場合には、異なった日時に採血した検体について更に検査を行います。その上で判定できない場合には保留します。
    2. 免疫グロブリンを含む血液製剤を投与されている患者血清では、投与された製剤による陽性反応を呈する場合がありますので、その判定については注意してください。
  7. 性能

    1. 性能

      1. 感度
        自家管理用血清を用いて試験するとき、陽性血清で特異蛍光を認め、陰性血清で特異蛍光を認めません。
      2. 正確性
        自家管理用血清を用いて試験するとき、陽性血清は陽性を、陰性血清は陰性を示します。
      3. 同時再現性
        自家管理用血清の陽性血清を用いて、3 回同時に試験するとき、すべて特異蛍光を認めます。
    2. 相関性試験成績

      本製品「FTA - ABS テ ス ト- SG - KIT(KW)」 と、間接赤血球凝集反応を原理とする TPHA 法との間で、1111例の検体について測定を行ったところ、一致率 93.3%(1037/1111)と良好な成績が得られました。

      FTA - ABS 陽性(+)で、TPHA 陰性(-)の 73 例は、FTA - ABS・IgM 抗体も陽性でした。
  8. 使用上又は取扱い上の注意

    1. 取扱い上(危険防止)の注意
      1. 参考強陽性血清及び参考弱陽性血清は、HBs 抗原、HIV 抗体の検査を行い、陰性の結果を得ていますが、HCV抗体等については確認されていないので、感染の危険性があるものとして、検体と同様に十分に注意してお取り扱いください。
      2. 測定試料(検体)は HBV、HIV、HCV 等の感染の恐れがあるものとして取り扱ってください。検査にあたっては感染の危険を避けるため使い捨て手袋を着用し、また口によるピペッティングを行わないでください。
      3. 使用上の注意
        1. 本製品は、貯蔵方法に従い保存してください。
        2. 使用期限を過ぎた試薬は使用しないでください。
        3. ロットの異なる試薬を組み合わせて使用しないでください。
        4. スライドは、十分に常温に戻してから開封してください。冷えている状態で開封しますと、TPの脱落の原因となります。
        5. 湿箱内は十分に湿潤させ、反応中にスライドを乾燥させないよう注意してください。
        6. スライドの風乾は、ろ紙の上にスライドを立てて並べ、扇風機やドライヤーの冷風を送りますと早く乾燥します。
        7. 吸収液は、灰色の沈殿を生ずることがありますが、性能には影響ありません。沈殿を生じた場合は、よく混和して使用してください。
        8. ラベル抗体は、使用濃度(10倍)に希釈した場合、ロットにより色の濃淡が生じることがありますが、力価には影響ありません。また、10 倍希釈液は当日中に使用してください。
        9. 封入液が多すぎると、カバーグラスの表面にまであふれ、観察に支障をきたします。また、封入の際、気泡が入らないよう注意してください(気泡内は蛍光輝度が高くなります)。
        10. 鏡検は、暗室または暗い部屋で行います。当日観察できない場合は、スライドを冷蔵庫に保管して参考血清の読みに合わせれば、翌日判定しても差し支えありません。
      4. 廃棄上の注意
        1. 測定試料(検体)中には HBV、HIV、HCV 等の感染性のものが存在する場合がありますので、廃液、使用済み器具などは次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素濃度 1,000ppm、1時間以上浸漬)またはグルタールアルデヒド(2%、1 時間以上浸漬)による消毒処理あるいはオートクレーブ(121℃、20 分以上)による滅菌処理を行ってください。
        2. ラベル抗体、吸収液、溶解液、参考強陽性血清及び参考弱陽性血清には、保存剤としてアジ化ナトリウムが含まれています。アジ化ナトリウムは鉛管、銅管と反応して爆発性の強い金属アジドを生成することがありますので、廃棄の際は多量の水と共に流してください。
        3. 試薬及び器具等を廃棄する場合には、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、水質汚濁防止法等の規定に従って処理してください。
  9. 主要文献

    1. E.F.Hunter, et al.:An improved FTA test for Syphilis, the absorption procedure(FTA - ABS). Pub.Health Rep., 79:410 - 412, 1964.
    2. 村田道里,他:蛍光抗体法(吸収法)- FTA - ABS -による梅毒の診断に関する研究.日本臨床,26:466 - 474,1968.
    3. 水岡慶二,他:FTA テストについて.臨床病理,16:354 - 359,1968.
    4. 深野 浩:IgM - FTA - ABS の評価.Brit. J. Vener. Dis., 59:61 - 73, 1978.
    5. 山屋駿一:FTA - ABS テスト.微生物検査必携,細菌・真菌検査,第 3 版:H83 - H91,日本公衆衛生協会,1987.
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