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抗酸菌集菌用試薬 TB-Beads
製品概要
製品名 | TB-Beads 溶液 |
TB-Beads 溶出緩衝液(S) |
TB-Beads 洗浄液 |
TB-Beads クランプ |
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包装単位 | 250 mL | 溶出緩衝液(S) 10 mL SR液 2 mL |
500 mL | 1個 |
JANコード | 4987501118013 | 4987501118020 | 4987501118037 | 4987501118044 |
希望納入価格(税別) | 3,500円 | 20,000円 | 1,000円 | 3,800円 |
貯蔵方法 | 室温保存 | ― | ||
使用期間 | 18ヵ月間 | 1年間 | ― |
資料
製品紹介動画
下記のアイコンより動画をご確認いただけます。
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使用目的
本品は前処理された喀痰検体から抗酸菌の集菌を行うために用いる。
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操作上の注意
- 本品は適切な安全キャビネット内で使用するなど、感染予防に十分注意すること。
- 検体(喀痰)は感染予防に十分注意して取り扱うこと。
- TB-Beads クランプ(別売)は強い磁力のマグネットを使用しており、精密機器や人体へ影響を与える可能性があるので取り扱いには十分注意すること。
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用法・用量(操作方法)
- 試薬の調製方法
TB-Beads溶液、TB-Beads溶出緩衝液(S)、TB-Beads SR液およびTB-Beads洗浄液はそのまま用いる。 - 必要な試薬・器具等
- 前処理液一般的にNALC-NaOH 試薬を用いる。抗酸菌検出用前処理液「CC-E"ニチビー"」(別売)の使用を推奨する。
- TB-Beadsクランプ(別売)
- 滅菌済み平底容器または減菌済み遠心管
- 滅菌ピペット
- マイクロピペットおよびチップ
- 操作方法(NALC-NaOH法)
- 滅菌済み平底容器または減菌済み遠心管に喀痰を採取し、喀痰と等量のNALC-NaOH試薬を加える。注意:喀痰検体の量が少ない場合、集菌効果が認められないことがある。1~5 mLの喀痰検体を使用することを推奨する。
- 容器を密閉し撹拌後、容器を転倒混和し、室温で15分間静置する。
- TB-Beads溶液のボトルを転倒混和し、磁性ビーズを溶液内に均等に分散させる。注意:TB-Beads溶液はボトルの底部に磁性ビーズが沈殿しているので、使用前にボトルを転倒混和し、磁性ビーズを溶液内に均等に浮遊させること。ただし、激しく混和すると溶液が泡立ち、集菌の性能が不十分になることがある。
- (2)の容量と等量のTB-Beads溶液を加え、容器を密閉し、撹拌後2分間静置する。注意:撹拌する際は、泡立たないように注意する。添加するTB-Beads溶液の量が多少過量であったり不足したりしていても、抗酸菌の捕捉には影響を及ぼさない。ただし、TB-Beads 溶液が検体量に対して大幅に不足している場合は、集菌の性能が不十分になることがある。
- 容器をTB-Beadsクランプにセットし、上清中に磁性ビーズが残らなくなるまで、約1分間静置する。粘度の高い喀痰検体では更に時間がかかることがある。
- 容器をTB-Beadsクランプのマグネットにつけたまま上清を捨てる。上清を捨てた後、すみやかに容器をTB-Beadsクランプからはずす。
- (2)の容量と等量のTB-Beads洗浄液を加え、容器を密閉し転倒混和して、容器内壁、キャップ内側に付着している磁性ビーズを丁寧に洗い落とす。注意:TB-Beads洗浄液の液量を正確にする必要はないが、少なくとも(2)の容量と等量以上のTB-Beads洗浄液を加える。洗浄液として0.04 w/v%(10 mM)の水酸化ナトリウム溶液を調製して使用してもよい。
- 容器をTB-Beadsクランプにセットし,上清中に磁性ビーズが残らなくなるまで静置する。注意:TB-Beads洗浄液を入れたまま、5分以上放置しないこと。
- 容器をマグネットにつけたまま、なるべく多くの上清を捨てる。上清を捨てた後、すみやかに容器をTB-Beadsクランプからはずす。
- TB-Beads溶出緩衝液(S)のボトルを転倒混和する。このとき泡立たないように注意する。
- TB-Beads溶出緩衝液(S)を100μL加え、容器を密閉後泡立たないように混和し,5分間静置する。
- 容器をTB-Beadsクランプにセットし、上清中に磁性ビーズが残らなくなるまで静置する。
- 容器をマグネットにつけたまま、マイクロピペットで上清を50μL取り、塗抹標本を作製する。このとき、磁性ビーズを吸い込まないように注意する。注意:スライドグラスに10μLのSR液を滴下する。上清を50μL加え、SR液とよく混合する。(少量の白い沈殿がみられる)。溶液を乾燥させた後、熱固定し、染色する。
- 塗抹検査用の検体(上清)を採取した後、残りの上清に適量(250~500μL)の滅菌蒸留水を加える。容器をTB-Beadsクランプからはずし、撹拌後、再度容器をTB-Beadsクランプにセットし、上清中に磁性ビーズが残らなくなるまで静置する。
- 上清を培養検査等の検体に用いる。このとき磁性ビーズを吸い込まないように注意する。
- 試薬の調製方法
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使用上又は取扱い上の注意
- 使用期限切れの本品を使用しないこと。
- 定められた方法で保存すること。
- 容器に破損や液漏れが認められた場合は使用しないこと。
- 病原性微生物の取り扱いに習熟した者の指導のもと、安全管理に注意して取り扱うこと。
- 本品を使用する際には適切な防護服、マスク、手袋等を着用すること。
- 検査に使用した器具類や使用後の試薬等は、必ず滅菌処理してから各種法規に従い、適切な方法で廃棄すること。
- 試薬や器具等は各種法規に従い、適切な方法で廃棄すること。
参考文献
- Liu J., et al.: Increased case finding of tuberculosis from sputum and sputum deposits after magnetic beadconcentration of mycobacteria. J Microbiol Methods. 93(2):144-147, 2013.
- Wang X., et al.: Bead capture increases the sensitivity of sputum microscopy for the diagnosis of tuberculosisin Beijing, China. Trans R Soc Trop Med Hyg. 107(11):741-743, 2013.
- Ghodbane R. and Drancourt M.: Magnetic bead protocol for culturing Mycobacterium tuberculosis from sputum specimens. J Clin Microbiol. 51(5):1578-1579, 2013.